天正九年(1581年)、北条氏康に仕えた塚原卜伝の門弟、
斉藤判官伝鬼房が創始。
 
鶴ヶ岡八幡宮での百日参篭の果てに誠の道にかなう妙技を得て、
天流薙刀術を創始。後に天道流と改める。
 
天道流薙刀術は真剣勝負そのものといった形を持つ。
曰く、形試合である。
 
相手の動きに従った無理の無い合理的な薙刀の使い方をし、
刀筋を正しく押し切り、引き切り、抉り突く。
腰の開き、組み足の力に特徴がある。
 
天道流の形には、一文字の乱、骨髄剣などの鋭い薙刀さばきが主で、
薙刀だけでなく、二刀、鎖鎌、杖、剣などの技がある。
薙刀には数多い流派がある中で、天道流の形の数は120本もあって、
豪毅軽妙、必殺の剣技は古武道の代表とも言われている。
 
天道流はとても古い歴史があります。
現在みなさんが稽古している薙刀のルーツの一つです。
 
天道流の特徴は形試合です。
形すなわち真剣勝負であり、無理が無く行えるものです。
薙刀の扱い方、足捌き、手の内の柔らかさ、手の通い、
間と間合いの取り方など、とても奥深いものです。
 
選手層や一般の方たち、様々のレベルが
楽しく一緒にお稽古できるのが天道流です。
天道流の同好会を「眞月会」と言います。
ご挨拶
天道流は450年の歴史を持ち、流祖から脈々と技が継承されています。
 
薙刀、太刀、二刀、杖、鎖鎌、懐剣、短刀と多くの武器を使い、技も多数残されています。
長物であるなぎなたの操作は理に適うものであり、体さばきや足さばきに特性があります。無理のない動きでありながら、その中に鋭さを秘めることが一つの稽古の目標となります。
 
個性は個性として自分らしさを
持ちつつ、連綿として受け
継がれてきた天道流の真髄を
学んでまいりたいと存じます。
 
 
二期目を迎えて
技術革新により地球が小さくなったと言われる時代になっている現在、世界各国がその歴史的背景を基にして存在価値を上げていく努力が続けられています。日本においても伝統芸術をはじめ、古武道の世界でも今までとは違った角度から脚光を浴びはじめております。そのような古武道の中でも天道流薙刀術は「形そのものが真剣勝負」と言われて形試合が特徴である武道の中でも稀有なものであります。
 
先代のご宗家である美田村武子先生は「虚名無益」「和して同ぜず」という格言をお話になっております。一芸に秀でた方が最終的に悟られた重い言葉であると理解しております。眞月会での月例稽古や研修会のお稽古を通じて実技の腕を上げていかれる重要性だけでなく、天道流を通じて何か人生にとって大きなものをつかまれる機会になればうれしく存じます。
 
天道流に魅力を感じられる
国内外での輪が広がることを
心から祈念申し上げ、
ご挨拶にさせていただきます。
 
 
 
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